daily

 普段生きてる中で、ほんとになんでもないふとした瞬間に「もう君がいないこと」を実感する。

 

 ベッドに寝っ転がってぼうっと天井を眺めていたり、食パンを焼いてカフェオレを飲んでいたり、ギターを弾いていたり、本当にそんな、些細ななんでもない日常の中に、ほんの微かに君がいた日々があって、君がいた日々がもうない。

もうベッドに入る時に君がじゃれついてくることも、あたしの食パンを狙いに来ることも、ギターを弾くとうるさそうに、でもどこに行くでもなく横でうたたねをする君を見ることも、もう、ないのだと思うと、息が詰まって視界がぼやける。

 

 君がいなくたってこの世界は変わらないし、あたしは相変わらずたくさん寝ては食パンとカフェオレを飲んで、ぼーっと1日を過ごして、また寝てを繰り返している。君がいた頃と何ら変わらない。

変わったのは、もうこの日常に、君の温もりがないってことだけだ。